広島県公立高校入試の対策

多くの人が最初に経験する受験は高校入試だと思います。中学校3年間で学習した主要5教科の内容全てが試験範囲になる試験です。途方もない分量を勉強し直さなければならないような気がしますよね。

確かにそうなのですが、コツコツ取り組めば必ずやり切ることができます。今日は広島県の公立高校一般入試の対策について少し見ていこうと思います。


 

目次

 

      1. 受験勉強をするということ
      2. 学習塾での学習
      3. 予習を進める
      4. 各教科の対策
      5. 過去問の使い方
      6. まとめ

 


1. 受験勉強をするということ

 

普段から学習習慣がある人にとっては、受験勉強といっても普段より学習量が増えるくらいのことだと思いますが、普段から試験勉強もあまりしたことがない人にとっては、考えられないくらいの量を学習しなければならないように感じるでしょう。

受験という避けられない事実に直面して初めて、今まで何もしてこなかったことを後悔する。これも人生の勉強です。
目先の快楽にばかり目を奪われ、将来に目を向けて行動しなかったらどうなるのかを身をもって学ぶことができたのです。

中学生の時点でこのことに気付き改善できれば、素晴らしい人生を切り拓いていくことができるでしょう。

例え短い期間だったとしても、将来のことを考え努力する経験は、今後の人生にも活きてきます。
やるときにはやる人間なのだという自負心、やればできるんだという自信も得ることができるはずです。

周りに言われるままになんとなく勉強するのではなく、自分の将来を考えて真剣に受験勉強に取り組んでください。
そうすれば、これまでに勉強習慣がなかったとしても受験勉強を乗り切ることができます。

 


2. 学習塾での学習

 

高校受験に向けて学習塾に通う人もいると思いますが、塾での学習と宿題だけで満足しないように気を付けてください。
指示された問題を解くことよりも、一度解いたことのある問題の類題が本番に出たとき、解けるかどうかが重要です。

確実に得点できる問題を増やしていくには、宿題以外にも復習や自主学習を行うことが求められます。

(復習や自主学習の重要性についてはこちらの記事をご覧ください。)

学習塾は、学習のサポートをしてくれる場所というくらいの意識で通った方がいいです。
何をすべきなのかアドバイスをもらうことができるはずなので、アドバイスを参考に自分で考えて行動してください。

どこの学習塾にも大体自習室が設置されているので、問題演習は自習室で行い、わからなかったところを授業で質問するなど、自分で考えて、うまく塾を利用しながら学習するようにしましょう。

受験が終わったとき、自分の力でやり切ったと思えるような受験勉強をしましょう。(もちろんサポートしてもらったことへの感謝も忘れずに。)

 


3. 予習を進める

 

公立高校の一般入試(一次選抜)は2月末から3月初めにかけて行われます。
受験勉強をするとき問題になるのが、学校での学習が受験本番間際まで終わらないことです。

数学で言えば、三平方の定理は3年生の3学期に学習する内容ですが、過去に何度も入試に出題されています。
学校の授業が終わるのを待って受験勉強を始めたのでは、あまり問題に慣れていないまま受験当日を迎えてしまうようなことになりかねません。

余裕をもって受験勉強を進めるためには、早目に予習を進めて中学内容の学習を終えておくことが重要になります。
難しい問題に慣れておくためにも、秋には3年生の内容を終わらせておきたいところです。

 


4. 各教科の対策

 

広島県の公立高校入試の問題は、大学入試の共通テストに近い形式で出題されています。
会話文などの中から問題の条件やポイントを読み取らなければなりません。

しかし、ほとんどは中学校で学習する内容が理解できていれば解ける問題ばかりです。
各教科でポイントになる項目をある程度挙げるので、参考にしてください。

 

〇国語

 

国語は論説文、物語文、古典(古文、漢文)、作文が基本的に出題されます。
論説文や物語文、古典(古文、漢文)は中学校で学習してきた文章と大きく変わらないレベルの文章が出題されます。
それぞれの問題を解くために押さえておきたい項目を以下に挙げます。

  • 文章のテーマを読み取ることができる(論説文)
  • 文章の構成を理解できる(論説・物語文)
  • 筆者の主張を読み取ることができる(論説・物語文)
  • 指示語が指すものをすぐに掴むことができる(論説・物語文)
  • 接続詞を正しく理解している(論説・物語文)
  • 漢字の読み書きができる(論説・物語文)
  • 登場人物の感情や性格を読み取ることができる(物語文)
  • どのような場面なのかを読み取ることができる(物語文)
  • 場面の切り替わり、回想部分を読み取ることができる(物語文)
  • 現代仮名遣いに変換できる(古文)
  • 返り点を正しく使って読むことができる(漢文)
  • 文の主語が誰なのかを読み取ることができる(古文・漢文)
  • 文章の意味をある程度理解できるようになっておく(古文・漢文)
  • 自分の意見を具体的に書くことができる(作文)

国語は以上に挙げた項目を意識して同じ文章を何度も読み込むと、よい練習になると思います。
1つの文章を何度も読んでいると、前回読んだ時には気付かなかったことにも気付けるようになってきます。

また、文章の内容を覚えながら読み進めていくことにも慣れてきます。
こうやって養った読解力は、他の文章を読むときにも活きてきます。

また問題文とその解答を理由も併せて覚えてみてください。
文章のどこに注目して答えを探しているのかなど、他の問題を解くときに活用できる考えがたくさんあります。

実は文章読解力は、他の教科の問題を解くときにもとても重要になります。
公立高校入試に出題される問題には、対話文の中に問題を解くための条件や考える過程が散りばめられたものがいくつかあります。

こういった問題を解くためには、高い読解力と情報整理力が求められます。

国語の読解練習をしっかり行えば、他教科で出題されるこういった問題に対応する力をつけることもできます。

 

〇数学

 

数学は3年間の学習内容が全般的に出題されますが、特に押さえておきたい項目がいくつかあります。

  • 計算問題、各単元の基礎的な内容
  • 公式を利用すれば解ける問題
  • 図形を使った証明問題(合同、相似)
  • 関数とグラフの問題(比例、反比例、1次関数、2次関数)
  • 資料の整理の問題(箱ひげ図、相対度数、代表致)
  • 場合の数・確率の応用問題

正負の計算、方程式、連立方程式などの計算問題は、大問1で出題されるので確実に解けるよう練習しておきましょう。
また、図形の面積や体積を求める問題などの、公式を利用すれば解ける問題も得点源にできるので練習しておきましょう。

その他に証明問題と関数とグラフの問題は、論理的思考力を必要とする問題なのでよく出題されます。
資料の整理や確率もよく出題されている単元なので、色々な問題を練習しておきましょう。

 

〇英語

 

英語では、対話文と長文読解、英作文、リスニングが出題されています。
対話文と長文読解は、単語数がとても多いので過去問などで慣れておいた方がよいでしょう。
押さえておきたい項目をいくつかあげます。

  • 中学校で学習する単語は、意味がわかるようになっておく
  • 中学校で学習する文法を理解しておく
  • 不定詞や関係代名詞を含む文を正しく読めるようになっておく
  • 文章の内容を理解しながら英文を読むことができるようになっておく
  • 英語の聞き取りに慣れておく

英語の問題を解くためには、単語の知識、文法の知識は欠かせません。
また、不定詞や関係代名詞を含む文は文の構造が複雑になるので、読み取りの練習をしておいた方がよいでしょう。

対話文には、資料読み取りの要素が含まれることが多いです。
正しく英文を読み取れないと引っかかってしまうような問題がよく出題されているので、過去問などで練習しておいた方がよいです。
リスニングの練習もしておきましょう。

CD付きの参考書やラジオ番組など、中学内容のリスニング練習ができるものはたくさんあります。
テキストの英文を覚えておいて、その音声を聞くと理解しやすいです。
完璧に聞き取れるものを少しずつ増やして、耳を英語に慣らしていきましょう。

 

〇理科

 

理科は、中学校で学習したことをしっかり覚え直しておけば答えることができる問題ばかりです。
どの単元が出るかはわからないので、すべての単元をしっかり復習しておきましょう。

選択問題は少なく、記述問題が多いので、正確に覚えることを心掛けておきましょう。

 

〇社会

 

社会も理科と同様に、中学校で学習したことを覚え直しておけば答えることができる問題ばかりです。
地理、歴史、公民と複合問題が出題されるので、全範囲をしっかり復習しておきましょう。

社会も選択問題は少なく、記述問題が多いので、正確に覚えておきましょう。

 


5. 過去問の使い方

 

過去問を自分の実力を試すために解く人がいます。
たしかに、そういった使い方もできますが、本番で同じ問題が出るわけではないので、過去問を解いて、何点取れたかで一喜一憂しても意味がありません。

過去問の使い方としては、3年から5年分解いてみて、以下のようなことに注目して分析してみることをおすすめします。

  • 問題の出題形式に傾向があるか
  • どのような単元の問題がよく出題されているか
  • 自分が得意とする単元は何か
  • 自分が苦手とする単元は何か

過去問を分析することで、これからの学習の方向性が決まってきます。
勉強するとき、やみくもに問題を解くのではなく、得意な単元の学習は少なくして、苦手な単元の学習に力を注げば、得点できる問題を増やすことができます。

もし、よく出題されている単元や問題形式があるなら、類題をたくさん解いて、様々な発想ができるようにしておけば、得点源にすることができます。
最近は、分野別に整理された過去問も販売されているので、それらを練習に活用するのもよいと思います。

 


6. まとめ

 

ほとんどの人が経験する高校受験ですが、初めての受験で何をすればよいかわからないまま、なんとなく勉強して本番を迎える人も多いでしょう。
しかし、ここまで述べてきたように、何を勉強すればよいのか考えたり、自分の苦手分野を克服するために学習に取り組んだりする経験は、これからの人生や仕事に役立つはずです。

受験勉強に真剣に取り組めば、志望校に合格するという目の前の目標を達成できるだけでなく、集中して物事に取り組む力や論理的に物事を捉える力など、これからの人生をよりよく生きていくための力を養うこともできるのです。

やりたくない気持ちはよくわかりますが、せっかく与えられた機会なので、未来の自分のためにもぜひ真剣に取り組んでください。

 


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